
あんことワインの意外な組み合わせ
どら焼きと赤ワイン
少し前にあるワインのイベントにいったとき、
和菓子を作っている方と一緒になりました。
その場でどら焼きと赤ワインを一緒に食べたのですが、
一見ちぐはぐに思えるかもしれない、この組み合わせがちょっとした感動でした。
あんこの主役である小豆は、豆。
豆にはほのかな渋みと香りがあり、
これはワインの持つタンニンや果実味とびっくりするほど調和します。
甘みと渋みのコントラストが味覚を刺激してくれます。
最初は「本当に合うの?」と半信半疑でしたが、新しい美味しさを発見しました。
どんな赤ワインを合わせるのか
なぜ、わざわざ和菓子とワインを合わせる必要があるの?という方には
まず、どら焼きと赤ワインを試してほしいです。
ポイントは色と味わいを合わせること。
・あんこの色は、どことなく赤紫色のニュアンスがあります
赤ワインの色合いに近い印象です
・どら焼きのふわふわ生地とこしあんは、ほのかな甘みがある
ほのかな甘みとは、果実味のあるを感じるワインを選んでみる
手軽に購入できるのは、「メルロー」というブドウ品種のワインです。
メルローはタンニン(渋み)が柔らかく、果実味もまろやかです。
こしあんの優しい甘さを邪魔せず、
プラムやベリーのニュアンスが後味でふっと顔を出してきます。
個人的には、アルコール度数12.5%前後の、
あまり樽香が強くないフランスのボルドー・メルロー主体のもの、
チリのクリーンなスタイルがおすすめです。
温度は、冷やしすぎない14〜16℃くらいにしておくといいです。
理由は、メルローの果実味が程よく立ち上がって、あんこの甘みをより感じるでしょう。
他のブドウ品種であれば、”果実味のある”、やさしいタンニンのある、味わいのもの
イタリアのものもおすすめです。
私は「バルベーラ」という品種のものと合わせました。
和菓子とワインを合わせるコツ
ワインの味わいを表現するときの軸は「五味(ごみ)」。
甘味・酸味・渋み・塩味・うまみ。
これらのバランスを意識して同じような濃さ(重さ)のものを合わせる。
特に、甘みと酸味、香りのバランスを意識すること。
ワインはあまり重厚なものでないもののほうがいいでしょう。
和菓子よりもワインをやや辛口にすると、くどくならずにすっきり楽しめます。
また、ワインの温度に気を付けます。
ワインは冷やしすぎず、10~14℃くらいがベストです。
あんこの香りが開いて、ワインの果実味がより伝わりやすくなります。
和菓子+赤ワインの可能性、まだまだ広い!
日に新たに、日々に新たなり