商売は科学である
先日ある企業の経営者から興味深い話をききました。
商売は科学である、ということです。理系のアプローチがとても面白いと感じました。
お客様が買うものを売る
自社の事業、販売を”商売”ととらえます。商売をうまくいかせる極意は、
「お客様が買うものを売ればいい」 。
当たり前のことなのですが、これが実際はとても難しいと思います。
製造業など、ものづくり企業で多いのが、”うちの製品は〇〇にこだわっているから良い”とか
自分たちが作りたいもの”これはお客様に売れるはずだ”などと考えて売っているのではないでしょうか。
自分たちのお客さんがどんな人たちか、どんなライフスタイルなのか知らなかったり、想像できていない・・・
ことが多いと思います。一生懸命に作った製品や商品、売りたいですよね。
そこでタイトルにある「商売は科学」について
大事なのは2つ、
1.お客さんを観察すること。
2.自分たちの法則を生み出すこと。
です。
1は自社の顧客(ターゲット)を理解しているかということです。
どんな人たちか、本当に欲しがっているものは何か想像してみます。
わからなければ、お客さんに聞くことをおすすめします。
買ってくれた人になぜ買ってくれたか、聞いてみましょう。意外な答えが返ってくるかもしれません。
そこからヒントがもらえるかもしれません。
ある似顔絵屋さんで、昔は通りすがりの方へ「似顔絵いかがですか?」とセールスしていたそうです。
でもなかなか、お客様は振り向いてくれない・・・。売れない・・・。
あるとき、一人のサラリーマンがやってきて上司の写真をもってきて似顔絵をお願いしたそうです。
理由を聞いたところ、送別会で上司にあげるとのことでした。
おもいっきり意地悪な顔して描いてくださいと。
それを聞いた従業員は、似顔絵の新たな需要があるのではないかということに気づいたそうです。
そして2つめ。そこから科学の話になります。
・もしかしたら似顔絵って、送別会のプレゼントや余興として、
母の日のプレゼントなどギフト需要あるのでは?
(仮説)
↓
・試しに、お客さんに提案してみよう。いくつかパターンがあってもいいかも(実験)
↓
・反応はどうかな(観察)
↓
・どんなとき良かったか、悪かったか整理してみる(パターンをみつける)
↓
・自社の法則ができる
小売なら商品を客観的にみる
小売業やサービス業にも同じことがいえます。品揃えということになりますが、
自社の売りたい商品と実際にお客さんが買う商品にギャップはあるかもしれません。
消費者の嗜好は時代とともに変化します。コロナの影響で売れるものが変わったのがいい事例です。
スーツを着なくなり、飲み物や菓子は大容量が好まれたり
身体によい素材や機能性のものが売れたり・・・実感しますよね。
定期的に見直してみる必要があります。
・メインで売るべきものは?
・売上をつくる商品は?
・お客様の興味をひく商品(見せ球)は?
これも実験してみましょう。法則を見つけられるとラッキーです。
正解はありません。実験をやり続けることが商売だと思います。
売上は掛け算で考える
コロナになって、多い相談がEC(ネット販売)に関することです。
特に、SNSをつかって発信したいけどどうしたらいいか、
ホームページをつくって販売したいといった内容です。
販売するものが決まったら、多くの方が手段を考えます。
SNSやホームページ、広告などは手段です。これは別に間違ってはいません。(誤解なきように記します)
でも実際先に考えるべきことは、自分たちが想定したお客様に対して
1.何を売るか(魅力的な商品)
2.どうしたら買ってもらえるか(伝えかた次第でほしくなる)口説きトーク
ここを固めたうえで、3.効果的なアプローチ(接点)を考える。
特に、伝え方次第で買ってくれそうな人(潜在的なお客さん)をどう買う気にさせるか
営業トークが大事になってきます。欲しい、と思わせて買ってもらう(売る)。
これも実験しながら、トークを磨き続ける、
繰り返し、繰り返し・・・
そう考えると商売はとても面白いものだと思いませんか。
日に新たに、日々に新たなり
●一日一新
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