企業も災害に備えよう
先日深夜の地震は驚きました。
東日本大震災から11年が経ち、その時どうだったかという記憶が薄れつつあります。
個人で災害時の対応を決めていらっしゃるかたは多いと思いますが、
企業ではどうでしょうか。
BCPは2つのパターンがある
BCPとは、BCP=事業継続計画(Business Continuity Plan)の頭文字をとったもので
緊急事態が起こったときに、企業が事業を継続するために、普段からやっておくことや
緊急時の行動などを予め決めておく計画のことです。
2021年実施の帝国データバンクの調査では、BCP計画を策定している企業は約17.6%となっており、
まだ対応できていない企業が多いことがうかがえます。
BCPは大きく2つのタイプがあります。
1つは、地震や大雨などの「災害型」、もう1つは、コロナウイルスなどの「感染症型」です。
事業を継続するために、備えておくことや決めておくことが少し異なります。
「災害型」はエリアが限定されることが多く、短期間での対応です。
一方、「感染症型」は、エリアが広い範囲に及び、長期間での対応となります。
新型コロナウイルスを例にとると、発症エリアは世界中ですし、
既に2年経過していることか長期であるといえます。
企業は、どちらのタイプに対しても対応を考える必要があります。
災害時型の特徴
今回は、喫緊で備えていただきたいということで「災害型」について述べます。
※災害型の特徴ー影響を受けるもの
事業継続するために最低限何を決めればいいかというと
①緊急時の対応を決める
②代替案を考える
ことです。
①では、
・ヒトの安全確保を決める(連絡方法、避難場所など)
・自社で起こり得る被害を想定(難しいけど想定する)
・事前に備えておくもの(備蓄品、保険の内容など)
・優先する事業や商品
被害がおこったとき、事業を継続するために、最優先する事業や商品を決めます。
判断は業種により若干異なります。例えば製造業では、サプライチェーンを維持する視点で考える、
小売業・サービス業では、地域で必要かどうか考える、といった具合です。
また、 複数の要素を勘案して決めましょう。
売上が大きいもの・将来性・競合の有無・地域関・得意先との係性など考慮します。
②では、経営資源である「ヒト・モノ・カネ」について整理します。
・ヒト 緊急時の出勤体制を決めておいたり、製造業は特に社員の多能工化を図っておくとよいでしょう。
・モノ 例えば仕入先の地域が偏っているなら、東と西に分けるとか分散するようにします。
また自社設備が災害時に使えないときに、どうしたらよいか考えておく必要があります。
電源や、他の場所に別の機械をおいたり、あるいは、遠く離れた地域の同業社と連携するなどの例があります。
・カネ 災害時に必要な費用を見積もっておきます。
復旧にどのくらいかかるか想定して決めていきますが、
自治体がだしている様々なフォーマットを活用するとやりやすいと思います。
最優先は人の安全
よく家族同士では、連絡方法や集合場所など決めていると思いますが、企業でも同様です。
災害はいつどこで起こるか予想しにくいものです。
安否確認のルールや行動指針を決めておくと、従業員の方も安心して働けると思います。
「こんなときどうする?」でいいので話し合い、決めておくとよいでしょう。
また、方法は1つだけでなく複数考えておくことが大事です。
特に、通信が途絶えたり、電話が使えない場合なども起こり得るため、最終手段も決めておきます。
参考:国や自治体が情報をだしています。
※中小企業庁BCP策定運用指針
https://www.chusho.meti.go.jp/bcp/
※東京都 防災ホームページ
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/bousai/1000027/1000296.html
策定の支援策があります(東京都)
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/chushou/shoko/keiei/bcp/
地域の自治体で調べてみましょう
動画サイトにも沢山あります
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