食中毒を起こさない!
オリンピックが終わり、お盆をむかえ夏真っ盛りです。
(パラリンピックはまだありますが)
最近、食中毒の話をちらほら聞くことがあります。
改めて、食中毒を防ぐ基本について整理します。
夏は細菌に気をつけよう!
夏は細菌による食中毒が多くなります。これらの最近は30-40℃でよく増えます。
特に気をつけたい最近は
↓
食中毒の原因となる主なもの細菌(厚生労働省食中毒統計資料より抜粋)
●カンピロバクター
主な生息場所:ほとんどの動物の腸管
特に注意したい食材:食肉全般、特に鶏肉
●黄色ブドウ球菌
主な生息場所:人や動物
特に注意したい食材:(調理する人の手から感染)手指、鼻
●病原性大腸菌(O-157)
主な生息場所:牛などの家畜の腸管
特に注意したい食材:牛レバー
●サルモネラ菌
主な生息場所:自然界に広く生息
特に注意したい食材:生肉、特に鶏肉と卵
●ウェルシュ菌
主な生息場所:動物の腸管、土、下水
特に注意したい食材:煮込み料理、煮付け
気を付けていただきたいのは”温度管理”です。10℃ー60℃が最も危険な温度帯です。
飲食店さんで、テイクアウトの弁当を販売しているのをよく見かけますが
店頭で、テーブルの上でそのまま販売していませんか?!
夏の外温を考えただけで、心配になります。
温度管理を徹底しましょう!10℃以下です!!
食中毒を防ぐ3原則
食中毒の3原則は「つけない」「増やさない」「やっつける」です。
①つけない
手には様々な雑菌がついています。また、調理器具にも菌やウイルスが付着することで
そこから食べ物が汚染されるのです。
調理する際には手を洗う、生の肉や魚を触る前後、お手洗いにいった後なども必ず手を洗います。
生の魚や肉を切ったあとの調理器具は、都度洗い、殺菌をしましょう。
つい同じ包丁やまな板を使いがちですが、そこから生で食べるサラダ用の野菜を切ったりすると
その野菜に原因となる菌やウイルスが付着していまいます。
②増やさないー温度管理を徹底する
カレーは一晩寝かせるほうが美味しいと言われて育ち、一旦煮込んだら常温で保存していました。
しかし、衛生管理のことを勉強するようになって、これは間違ったことだとわかりました。
カレーやシチューなど常温でおいておくと、”ウエルシュ菌”が、常温下では爆発的に増殖します。
この菌は加熱をしても死滅しない菌です。また一度増えると加熱しても死滅しません。
菌の増殖を防ぐには、温度管理が重要です。一般に 10℃から60℃の間は「危険温度帯」と呼ばれ、
この温度帯に食べ物を置いたままにするとその細菌はぐんぐん増えてしまいます。
ですから、カレーは常温で放置せず、荒熱がとれたら速やかに冷蔵、または冷凍しましょう。
とにかく増やさないこと!
③やっつける
ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅します。
肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べれば安全です。
一般的には中心部を75℃で1分以上加熱することといわれています。(例外もあります)
ふきんやまな板、包丁などの調理器具も洗剤で洗ったあと、熱湯で消毒するなど殺菌が必要です。
この「つけない・増やさない・やっつける」3原則を
材料の仕入れから調理、保存、提供まで、具体的に実行することが大事です。
これは、コロナ感染防止対応ともなり、
お客様にも見えるようにすることで、自店の利用に安心感や信頼を与えます。
食のプロとして意識を持とう
調理をしていて、トイレにいきたくなったとき、
「あー靴を履き替えたり、エプロン取るのめんどくさい。1回くらいいいや」
「弁当の件数が多くて、おかずや揚げ物などはあとでしまおう」
など、思ったことがある方は多いはず。
忙しいときは特に、衣服の着脱、手洗い、調理台の整理、洗いもの、包丁を変えたり…
何も起こらなければいい、と無意識のうちに思っていることがあります。
お客様の顔は見えなくても、食を提供するプロとして、
ぜひ飲食店や食品製造に係る方、仕出し屋さんなど
「安心安全で美味しい食を届ける」という意識を持って頂ければと思います。
できない言い訳はいくらでもできますが、衛生管理を「やるか、やらないか」それがプロです。
東京都のある動画を見つけました。
細菌やウイルスの立場から見た食中毒発生についてです。
なかなかシュールで面白いです。
「食中毒サミット」約20分
https://www.youtube.com/watch?v=mHUmBsus29w
日に新たに、日々に新たなり
●今日のNEW!(一日一新)
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