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食品ロスを減らそう

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最近、食品ロスを減らそうという動きが活発になっています。
食品ロスについて考えてみたいと思います。

食品ロスとは

「食品ロス」とは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品をいいます。
日本の食品廃棄物等は年間2,550万t、その中で本来食べられるのに捨てられる食品、
「食品ロス」の量は年間612万tになっています。(平成29年度推定値)
食品ロスは大きく分けると2つに分けることが出来ます。
事業活動を伴って発生する食品ロスを「事業系食品ロス」、
各家庭から発生する食品ロスを「家庭系食品ロス」といい、612万tのうち
事業系食品ロスは328万t、家庭系食品ロスは284万tとなっています。
国民一人あたりで換算すると、1日お茶碗1杯の食べ物を捨てていることになります。


※農林水産省ホームページより
注目するのは、54%を占める事業系食品ロスです。
なぜこのようなロスがおこってしまうのかというとその理由の一つには、
「3分の1ルール」という食品業界の慣習があります。
これは製造日から賞味期限までを3分割し、小売店での販売期限を
賞味期限が残り3分の1までとするルールです。そのため製造から3分の2を過ぎると
店頭では売れないのです。メーカーや卸売は、納品期限ルールがありますので
それを過ぎると廃棄となります。
メーカーは、販売実績をもとに生産量を計画しますが、天候やコロナなどの様々な要件も加わり
この1/3ルールは長い間、業界の縛りとなっています。

※1/3ルールイメージ

新たな動き

食品ロスや1/3ルールについては、問題視されてきた経緯があり、
徐々に見直されてきています。
例えば、飲料などの加工食品が、賞味期限表記を●月●日までとしていましたが
月表記に変わってきています。
さらに、今般のコロナウイルス感染症拡大の影響で、新たな動きがでてきてます。
コロナの影響で、飲食業をはじめとして、営業自粛や客数減により
納品していた生鮮品を売ることができなくなり問題になりました。
これはニュースなど報道で、ご存知と思いますが
困っている事業者、役に立ちたい消費者と、間を取り持つ団体とで仕組みができています。
この動きが最近活発になっていると思います。
例えば、株式会社コークッキングが運営する「TABETE(たべて)」という仕組みでは
利用者はアプリをダウンロードし、事前に予約、決済をし食べ物を受け取るだけで
”レスキュー”完了、となるものです。飲食店のほうは、低価格ではありますが廃棄するのではなく、
食事を提供できるのでロスの削減につながり、自分たちの味も知ってもらえるのです。
まさに近江職人の三方よし、の形です。
また季節性商材のロスも見直されており、来週は節分ですが、”恵方巻”の廃棄をなくそうという
動きもあるようです。

意識の変化

コロナ禍の最初のころは、困っている人を助けたい、役に立ちたい、といった”お役立ち消費”
の理由が多かった印象ですが、最近では、コロナは今まで当たり前だったことを見直す
良いきっかけになっているところもあります。
食品ロスについても、今まで他人事だったことが、自分ごとで考えるようになり、
新たな消費を生むきっかけになったのではないでしょうか。
消費者がモノやサービスを購買するプロセスは変わりませんが、
”買う”という行動をする理由(=動機づけ)が変化しているのです。
もったいない、無駄なものを減らす、社会に貢献するといった意識の変化がみてとれます。
それでいて消費者は楽しんでいると思います。
”みんなでコロナを乗り越えよう!”という意識があるのかもしれません。
また、withコロナの時代で、新しい生活様式にあったデジタル技術の変化も加わり、
パソコンでもスマホでも、いつでも遠い場所のものを買えたり、
事前支払やキャッシュレスで支払が可能だったり、

三方よしで、環境を意識した、自分参加型の消費が主流になりつつあるのではないでしょうか。

●今日のNEW!
アピオスを料理してみました。
うまくできませんでした・・・。

日に新たに、日々に新たなり