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HACCPに基づく衛生管理

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昨日につづき、HACCPネタです。
全体像を説明していなかったので、HACCPに沿った衛生管理の全体像や
そもそもHACCPとは何か、取組むメリットについて説明したいと思います。

HACCPとは?

HACCPとはHazard Analysis and Critical Control Point の
それぞれの頭文字をとった略称で「危害要因分析重要管理点」と訳されています。
食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、
原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、
それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、
製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法です。
この手法は 国連の国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同機関である
食品規格 (コーデックス) 委員会から発表され、
各国にその採用を推奨している国際的に認められたものです。
(厚生労働省ホームページより)
危害要因(ハザード)は
 ・生物的(病原微生物など)
 ・化学的(残留農薬、抗生物質、洗浄剤・消毒剤等)
 ・物理的(金属片、ガラス片等)
の3つに分類されます。
各工程の中で、これら危害要因を低減・除去するために必要な管理方法を定めます。
その中で厳重に管理する必要がある工程、または、それ以降の工程で重要な危害要因(ハザード)を
低減・除去できない重要な工程では、管理するための基準を設定し、連続的に確認します。
加えて、これらが十分に基準を満たしているかを検証し、必要に応じて改善することがHACCPの特徴です。
 

HACCPに沿った衛生管理全体像

 ※厚生労働省ホームページより抜粋
2月8日は、右側の飲食店など小規模の事業者を対象にしている
”HACCPの考え方を取り入れた衛生管理”について記載していますが
HACCPに基づく衛生管理については
これ以外の食品事業者事業者(大規模事業者)やと畜場、食鳥処理場などが対象となります。
コ ーデックスのHACCP7原則に基づき、食品等事業者自らが、
原材料や製造方法等に応じて衛生管理計画を作成し、 衛生管理を行うものです。
各業界団体から、”HACCPに基づく衛生管理”のための手引書が発信されています。
厚生労働省リンク

HACCPを導入するメリット

制度化される背景には、食の安心・安全はもとより、食の国際化対応という側面があります。
導入は、単なる衛生管理ではなく、経営の一つとしてとらえるべきだと考えます。
厚生労働省の調査によると、2000年から2010年までの食中毒発生状況は2-4万人となっていますが
別の調査では2000万ともいわれており、関係部署の報告からでは実態がつかめていません。
つまり、実際はもっと多く発生していると推測できます。
新たな販路拡大(対企業)や、安全性の確立、消費者の信頼獲得、国際競争力を高めるなど
HACCPは武器となるのです。
導入には、費用がかかりますが、食中毒が発生したことの費用(見えない費用も含めて)と比較すると
導入費用はコストではなく価値、その費用は安いと考えることができます。
別の厚生労働省の調査では、
・社員の衛生管理に対する意識の向上
・社外に対して自社の衛生管理について根拠を持ってアピールできるようになった
・製品に不具合が生じた場合の対応が迅速に行えるようになった
が上位にきています。
 (※厚生労働省調査 HACCPの普及・導入支援のための実態調査 (平成26年12月))
社員の意識向上や、自社の取組に自信がつくなど、まさに会社を強くすることに繋がるのであれば
経営者は、きちんと取組んでいただきたいと思います。
HACCPは奥が深いため、続編をお届けする予定です。
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