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価格設定はマーケティング活動のひとつ

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先日ある企業さんでは、お買い得な製品を開発し販売したところ瞬く間に売れました。
その製品はかなりお買い得な価格だったのです。
コロナ禍の中有難い話ですが、その時感じた価格設定の重要性について考えてみます。

 

価格設定はマーケティングの活動の一つである

その企業さんでコロナ禍で非常に苦戦している中、
ある材料が安く手に入ったので試しに新製品をつくりました。

その価格は「だいたい原価3割だから、仕入れ値の3割で価格を設定」したというものでした。
他社品と比較しても、非常にお買い得な価格でした。安すすぎるくらいでした。

 

これってよくある話で、感覚で自社の原価をとらえているところが多いと思います。
昨今では、原油価格の上昇やコロナによる影響で、様々な製品の値上げが発表されています。
従来通りの”ざっくり3割”でいいのでしょうか。適正な利益は取ってほしいです。

 

価格は、マーケティング戦略の要素の一つです。
それだけで決めていいわけではなく、
・価格(プライス)
・製品(プロダクト 商品・サービス)
・販売チャネル(プレイス、流通・販売場所)
・プロモーション(販促)
この4つは分けて考えることはできません。それぞれ関係があります。
製品ができるまでの過程やコスト、流通費用、プロモーション費用など価格に含まれるべきです。
そのため、適正な価格をつけるためには、他の3つの要素(製品、販売チャネル、プロモーション)も
検討したほうがいいでしょう。

つまり、最適な値段をつけるには「マーケティング」の考え方が必要不可欠です。
自分の感覚ではなく、市場データを集めながら客観的に価格を設定したいです。

 

 

市場や競合を見よう

価格だけでなく、製品そのもののコンセプトに合致した製品が
市場(マーケット)でどのくらいで販売されているか、
自社の競合となりうる製品の価格はどうか、ぜひこの2点はリサーチしてほしいです。
中小企業は、大手企業とは異なり、価格競争をするわけではありません。
自社の類似製品が実際どのくらいで売られているのか、
競合はどんな見せ方や価値の訴求をしているのか等、

価格以外の要素、上記の4つの目線でリサーチします。
特に付加価値をどうつけるか、訴求の仕方などは、価格設定に影響しますので重要です。

 

基本となる価格設定の考えを知っておく

 

価格設定にはいくつかの考え方があります。
ここでは基本となる2点について説明します。

 

1つ目は「コストプラス法」です。
「製造原価に利益を加えた価格」で、主に直接製品を製造するメーカーがよく用いる方法です。

  価格=原価(直接費+間接費)+利益
  ちなみに、「原価」を構成する「直接費」と「間接費」はそれぞれ次のようなものを指します。
  ※直接費……原材料費、労務費、物流費などの「製造コスト」
  ※間接費……販促費、広告費、原価償却費などの「販売管理コスト」
  発生するであろう「原価」に「得たい利益」を加える決め方です。
例にあげた企業さまは、労務費や水道光熱費、配達のガソリン代などの考え方が抜けていました。

 

2つ目は「マークアップ法」です。
マークアップ法も、コストプラス法と同じく「原価」に「利益」を加えて決めます。
こちらは卸売業者が用いる方法です。
価格=原価(仕入れ原価、販促費、人件費)+利益

 

マークアップ法もコストプラス法も価格設定の仕組みは一緒です。
自社の業種によってどちらかで考えてみるとよいと思います。
他にも消費者心理を用いたものなどいくつか考え方はありますので
興味がある方は調べてみてください。

 

時代の変化に合わせて、新製品を開発することは大事です。
マーケティングの視点で、価格設定は検討していきましょう。

 

日に新たに、日々に新たなり

 

 

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