地域密着が面白い
先日、渋谷ヒカリエ内にある「d47museum」に行き、
日本ワインを造っているワイナリーの展示会を見てきました。
地域に根差した事業活動について、感じたことを書きたいと思います。
その土地の環境や気候などを活かしている
展示会に出展しているワイナリーの中で気になったのが高知の井上ワイナリーです。
理由は、高い目標に挑戦する姿がカッコいいと思ったからです。
高温多湿で、昼夜の寒暖差が少ない高知では、
一般的にぶどう栽培には向かないといわれています。
そんな環境ではあるけれど、オーナーは、石灰化石山麓のエリアであることから、
土地の地質がフランス・ブルゴーニュ地方に似ているのではないか、
また、高知の名産品であるカツオのたたきは赤ワインに合うということを確信し、
ぶどうを育てるのにマイナスの面が大きいけれど、
不可能ではないと考えてぶどう栽培に取り組んだといいます。
高温多湿の気候では、ぶどうが病気になりやすいのですが、
病気に強くなるよう品種改良し、
また親会社の持っている天然由来の農薬を有効に活用したり、
栽培方法を工夫して、ぶどう栽培に取り組まれています。
決してぶどう栽培に向いた気候ではないけれど、
工夫してチャレンジする姿カッコいいと思います。
どんなふうなワインになるかとても気になりました。
ワインは、他のお酒と異なり、製造するときに水を一滴も使わずぶどうの水分だけで醸造します。
だから、ぶどうそのものの質がワインの味に大きく影響します。
気降や土地、日当たり、風向き、温度など地域の環境が味わいに反映するお酒といえます。
それぞれのワイナリーにストーリーがあり、
全部紹介できませんが、とても興味深いものでした。
その土地をよく知り、愛をこめてワイン造りをしているから
魅力的なものができるのだと思います。
地域コミュニティの活性化に貢献
特徴として、皆さん地域に根づく活動をされているなと感じました。
ぶどう栽培からワイン造り、販売、消費に至る流れの中で
それぞれ多くの地域の人と協働で取り組んでいます。
農家さん
地域のボランティアさん
地域の研究者や行政の方達
酒屋さんや飲食店さん
お客さん
などそれぞれのワイナリーで独自の関係性を持ち、一緒になって活動している。
なんてったって夢がある!
そんな印象を受けました。
永続性があること
出展しているワイナリーは、地域の自然環境に優しい活動をしていることはもちろんですが、
ワイナリーを中心に産業の循環を意識して活動していると感じました。
自社の短期的な利益とかではなく、その地域を良くしていこう、
元気にしようといった視点があると思います。
こういった活動や視点を持つことが、
事業の永続性につながるのではないかと感じます。
日本で栽培されたぶどうでワインを造っているワイナリーの例ですが
これは、他の業種にも真似できることじゃないかなと思います。
どう独自の仕組みをつくるかがポイントだなと考えながら、
展示会を見終わった後は、ワインを試飲してしまいました。
※日本ワインツーリズム
https://www.hikarie8.com/d47museum/2022/01/47winetourism–47-.shtml
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