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話す順番を意識する

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最近、セミナーの資料をいくつか作成していました。
構成を考えるときに、意識していることがあります。

具体的か抽象的か

細谷功さんの著書「具体と抽象」によると、
具体の意味は、目に見えたり触ったりすることのできる一つひとつの事象のことです。
抽象というのはそれら具体を同じ特徴で「ひとくくりにした」概念のことをいいます。
つまり、具体と抽象は「N:1」、
つまり複数の具体に1つの抽象レベルの名前が対応するという関係です。
この関係づけを抽象化といいます。
とあります。イメージは、ピラミッド型のように
抽象的な概念が上位で三角形の底辺が具体的な事象ととらえています。
資料の構成や人に話を伝えたり、きいたりするときに、このピラミッド型の階層を意識しています。
相手に伝わるようにするために、相手の目線が具体的な事例や経験のところをみているのか
全体をまとめたところを見ているのかを意識するのです。
結構、難しいのですが、目線合わせは重要だと考えています。

相手によって順番を変える

意識することは、伝える相手によって順番を変える必要があると思います。
・具体的な話からはじめ、徐々に上位概念の抽象的な話にする
・全体像や抽象論から説明し、イメージがわるように具体的な例を話す
例えば説明する相手が、学生や新入社員だったら、いきなり知識や●●学、●●論といった話だと
興味がわきません。最近の話題や具体的で身近な話からしてあげると興味を持って聞いてくれる可能性があります。
最近ヒットした商品だとか、学生が関心をもっていそうなこと、研究しているテーマの話題などでしょうか。

正解はない

先日、あるセミナーの構成を考えてある方に提案しました。
セミナーを受ける方たちがこれからその分野を学ぶ方たちだったので、
具体的な話(私の経験談)からしようと考えていましたが、
セミナーの冒頭からいきなり個人的な話をされたらうんざりするのでは、
という意見をいただき妙に納得しました。
知識を習得するといったセミナーの場合は、(いわゆる座学やoffーJT)
全体像や抽象的な理論や知識を説明した後に具体的な事例のほうがいいかもしれません。
例えば、売上を上げたいといったテーマの場合、お客様との関係性を掘り下げる話をするとします。
・消費者の購買心理を知っておく
・この流れに合わせたアプローチをする
・具体的な製品で説明する
・自分の体験を加える
といった具合です。理論が頭に入ってからのほうがわかりやすい気がします。
反対に、ワークショップなど、参加メンバーとコミュニケーションをとったり、ディスカッションするようなものは
セミナー骨子につながる具体的な話題から始めたり、参加者が体験することで何かを感じ取り
そのあとで知識や理論の説明をしたほうが、腹落ちしやすいのでは・・・とその時に思った次第です。
つまり、”これ!というルールはなく、
相手やセミナーの内容によって臨機応変に考える”ことだといえます。
当たり前でしょ、といわれそうですが、大事なのは、
アプローチの仕方を意識すること、”抽象⇔具体(具現)”をいったりきたりすることかなと考えます。
経営者などにインタビューするときにもこれは応用できると思います。
なんだか、抽象的な話になりました・・・
日に新たに、日々に新たなり。

●今日のNEW!(一日一新)
大福