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一般衛生管理は難しい?!

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「一般飲食店事業者向け」HACCPの考え方を取り入れた衛生管理について、
以前、こちらのブログで記載していますが、事業者さんと話をしていて
今日は新たな気づきがありました。

 

※過去の投稿
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理とは
https://sun-consulting.net/haccp-restaurants/

衛生管理ー食中毒について
https://sun-consulting.net/food-hygiene-management/

 

 

一般的な衛生管理とは

本ブログでの「一般的な衛生管理」は、小規模な飲食店事業者向けのものを想定しています。
HACCPの考え方を取り入れた衛生管理は、この一般的な衛生管理と重要管理ポイントの
2本立で実施しますが、まずは土台となる一般的な衛生管理をしっかり行うことが
基本となります。

 

そのポイントは
①原材料の受入の確認
②冷蔵・冷凍庫の温度の確認
③ー1 交差汚染・二次汚染の防止
③ー2 器具等の洗浄・消毒・殺菌
③ー3 トイレの洗浄・消毒
④ー1 従業員の健康管理・衛生的作業着の着用など
④ー2 衛生的な手洗いの実施
材料の受入(仕入れ)から調理、加工、提供までの一連の流れに沿った部分です。
これらの項目についてルールを決めます。

・いつ確認するか
・どのようにチェックするか
・問題があったときの対応
を決めます。
※参考 公益社団法人日本食品衛生協会 HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書

 

実施や継続が難しい理由

ある事業会社の従業員の方(今後、衛生管理の主担当になる方)に、
概要の説明と、これからどう実施していくか打ち合わせをしていたのですが、
私は途中から自分自身がとても恥ずかしく思いました。
理由は、食品衛生はこうすべき、とか具体的なリスク、実施の目的など説明をしていたところ、
ふと気づいたのです。これまで、従業員の方たちや経営者の方も
いろんな人からこの内容を聞いていて、十分中身を承知していらっしゃるな、ということです。
つまり、何度も聞いている、ポスターやちらしも見ているので内容については
ご存知なのです。
自分で、正しいこと(この管理手法の仕方)を一方的に伝えていて恥ずかしくなったのです。
そこで、実際今どうされているか聞いてみました。
「啓蒙ポスター(手洗い・交差汚染の防止など)は、全員が見えるところに貼っている」
「ある従業員の方がトイレの後に手洗いをしていなかったので、指摘したところ、調理場で洗うと言われた」
「まな板は、業務終了後、漂白剤に漬けている」
などなど、普段、気を付けていらっしゃることがいくつもでてきました。
でも、
全員で実施できていない、とのこと。
「何度も言っているけどなー」とも言われていました。

その場にいた全員が、なんで続かないのだろう、なんで全員が実行できないのだろう・・・となりました。

どうすればうまくいくのか

当初は、責任者のお二人で、一般衛生管理計画をまず立てていただこうと思っていましたが、
上記のようなやりとりの中で、実はもっとたくさんいろいろな気づきやエピソードがある
ということがわかりました。

そこで、まずこれまで起こった出来事や、普段思っていることを
従業員のみなさんで出し合い、話合っていただくことにしました。
HACCPの策定もそうですが、一般的な衛生管理も
まずはルール作りをします。それに沿って管理していくわけです。
これまでは、「正しいことを行ってください」と言われていたけど実行が難しい。
では、自分たちでどうしたら実行できるか話し合い、決めてもらおうというわけです。
そのほうが、”自分ごと”となります。
自分たちで決めたルールですから、実行するようになる、と思います。

 

これから従業員のみなさんで話あっていただくので
それを聞いてから一緒に、衛生管理のルールを作っていきます。
嬉しかったのが、従業員の方から「一度みんなで出し合ってみましょうか」と言っていただいたことです。
衛生管理のベースは不変ですが、実行にあたりオリジナルのいいルールができると思います。
しっかりサポートさせていただこうと思います。

 

これ、という答えがあるわけではないのですが、
自分たちでどうしたら実行できるか、という自ら考えて行動に移すことが
ひとつカギになるのではないでしょうか。

 

今日は、従業員の方の姿勢から気づきをいただきました。

 

 

●今日のNEW!
丸亀製麵、ごぼう天うどん(並)

 

 

日に新たに、日々に新たなり