シードルの価値は何だろう
最近、朝晩が涼しくなり秋の到来を感じます。
久しぶりにワインネタでシードルについて書いてみようと思います。
シードルとは
ワインはぶどう果汁100%でできたお酒ですが、りんご果汁100%からできたお酒をシードルといいます。
ラテン語の「シセラ(Cicera)」が語源で、リンゴ果汁を発酵して造られます。
フランス、スペイン、イギリス、アメリカなど(もちろん日本でも)世界中で楽しまれているお酒です。
アルコール度数がだいたい2%~8%と通常のワインと比べると低めのアルコール度数で
飲みやすいお酒です。アメリカでは「サイダー」と呼ばれているそうで、
以前アメリカタイプのものを飲んだとき、超辛口でびっくりした記憶があります。
日本にもたくさん種類がある!
日本でりんごの有名な産地は、青森県や長野県ですが、様々なワイナリーが製造・販売しています。
先日、青森県のショップにいき、種類の多さに驚きました。
日本で製造されているシードルは基本的に、
生食用(フルーツとして食べる)のりんごが使われることが多く、最近は様々なタイプがみられます。
シードルの製造工程の中で、いろいろ工夫しているようです。
①収穫・選果・・・生食用のりんごを主に使う。
フルーツとして出荷できないものをつかったりする(摘果)
②りんごの洗浄
③破砕・圧縮(プレス)・・・ここも製造者によって異なる
④発酵・・・糖分がアルコール・炭酸ガスに変わる(一次発酵・二次発酵)
⑤濾過・・・無濾過もある
⑥瓶詰
⑦貯蔵、出荷・・・寝かせたり、すぐ出荷したり
フランスなど海外では、木から落ちたりんごを使ったりしますが、日本はほとんどとてもきれいな?りんごを使います。糖度が高めの完熟したものを使う場合もあるようです。
けれど最近の作り手では、フルーツとして出荷できない規格外のもの(サイズや成熟度など)を
利用して作っているところもあります。
青森のりんご農家もりやま園さんのホームページには
ー実はりんご栽培の75%を占めるのが捨てる作業なのです。
剪定に15%、摘果に30%、着色管理に30%です。
収入になる収穫はたったの15%です。ー
※もりやま園さんホームページより抜粋
捨てるはずのりんごに価値を産むという発想で、シードルを製造されています。
シードルの価値は何だろうか
今まで意識せず、シードルを飲んでいましたが、シードルの持つ価値は何だろうと考えています。
上記の摘果りんごを使ったものは、三方よしとか、SDGsの発想ですし
その地域でしか栽培していないものと地域に存在する天然酵母をかけ合わせたり、
ビールと同じように炭酸をつよめたり・・・
それが価値なんだろうと思います。
人によってどこに共感するか違います。
自社が価値と考えることをしっかり伝えることが大事なんだろうな・・と
シードルを飲みながら想いを巡らせていました。
ワイナリーだけでなく、りんご農家さんも製造していて、
パッケージは違うけれど、お店でどれを選んでいいか迷ってしまう。
たくさん種類があるのでもっと注目されてほしい日本の”クラフト”シードル。
これが価値だ!うちのウリだ!というメッセージをもっと発信できるといいなと思います。
日に新たに、日々に新たなり
●一日一新
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